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沖縄移住の一人暮らし|家賃・生活費の実額と月の収支

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沖縄移住の一人暮らし|家賃・生活費の実額と月の収支
📑 目次

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「沖縄で一人暮らしをしたい。手取りいくらあれば足りるのか」「家賃は安いと聞くけれど、車がいるなら結局同じでは?」——単身で移住を考え始めた人が、最初にぶつかるのがこの2つです。

家族向けの移住情報は多いのですが、「1人分」で積み上げた数字はあまり見かけません。世帯の平均額を人数で割っても、単身の家計にはなりません。家賃も光熱費も、1人でも2人でも大きくは変わらない固定費だからです。

この記事では、沖縄で単身生活を始めたときの月額を、公的統計と事業者の公表単価だけを使って費目ごとに組み立てます。世帯タイプ別のざっくりした目安は 沖縄の生活費はいくら?世帯別の1ヶ月の内訳 に、移住時にまとまって出ていく初期費用は 沖縄移住の費用は総額いくら? にまとめてあるので、本記事は「単身1人分の毎月」だけを扱います。

結論|月17万〜19万円。分かれ目は「車を持つかどうか」

沖縄で一人暮らしをする場合、生活費の目安は月17万〜19万円。金額そのものは全国の単身世帯の平均(月173,042円・2025年平均)と大きく変わりません。

変わるのは中身です。家賃は全国より確実に安く(沖縄の借家の1か月当たり家賃は49,379円、全国は59,656円)、その浮いた分を車と食費が食べる——これが沖縄の単身家計の構図です。車を持てば月3万円前後の固定費が丸ごと増え、食料の物価水準は全国47都道府県で最も高い(2024年結果)。

そして収入側。沖縄県の現金給与総額は1人あたり256,317円で、全国の82.3%(2026年5月分・事業所規模5人以上)。「暮らせるが、貯まりにくい」が、数字から見えるいちばん正直な結論です。

単身1か月の試算表(沖縄本島・目安)

車を持つ郊外・中部パターンと、車なしで那覇の中心部に住むパターンを並べました。各費目の根拠は本文で1つずつ説明します。

費目車あり(中部・郊外)車なし(那覇の中心部)
家賃+共益費50,000円58,000円
食費(自炊+外食)45,000円45,000円
水道・光熱費15,000円14,000円
通信費(スマホ+回線)8,000円8,000円
車関連(ガソリン・駐車場・保険・税車検積立)30,000円
交通費(バス・モノレール・たまのレンタカー)6,000円
日用品・被服・医療15,000円15,000円
交際・趣味・予備費25,000円25,000円
合計約188,000円約171,000円
沖縄で一人暮らしをした場合の月額の内訳(車あり・車なしの比較) 車を持つ場合は中部・郊外に住めるため家賃が50,000円で済むかわりに車関連が月30,000円かかり、合計188,000円。車を持たない場合はモノレールやバスが使える那覇の中心部に住むことになるため家賃が58,000円に上がるが、車の費用がなくなり交通費6,000円で済むため、合計171,000円。 単身1人分の月額|車を持つか持たないかで、中身が入れ替わる 単位=千円(棒の中の数字)。本文の内訳表と同じ数字です。 車なしのほうが家賃が高いのは、モノレールやバスで暮らせる那覇の中心部に住むことになるためです。 車あり 中部・郊外に住む 50 45 15 30 15 25 計 188,000円 車なし 那覇の中心部に住む 58 45 14 15 25 計 171,000円 家賃+共益費食費水道・光熱通信車関連日用品ほか交際・予備交通費(車なしのみ)

※車の購入費・リース月額(中古を一括購入したか、リースかローンか)は含みません。含める場合は、ここに月1万5,000円〜2万円台が上乗せされます。

この表は「贅沢をしない、でも我慢もしない」水準です。ここから削るなら家賃と車、増えるとしたら食費と交際費。以下、その根拠を順に見ていきます。

この記事で分かること

  • 沖縄の借家の家賃はいくらか(統計上の実額と、全国との差)
  • 単身世帯の費目別の内訳と、沖縄で上振れ・下振れする費目
  • 電気・ガス・ガソリンを、事業者の公表単価から1人分で計算する方法
  • 車を持つと月いくら増えるのか。単身なら持たない選択は成立するのか
  • 沖縄の給与水準と、家賃の上限をどこに置くべきか
  • 単身の部屋探しでつまずきやすい5つの点

家賃|沖縄の借家は、統計上たしかに安い

まず住まいから。ここは沖縄が明確に有利な費目です。

総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日現在)によると、沖縄県の借家(専用住宅)の1か月当たり家賃は49,379円。全国の59,656円より1万円以上安いという結果でした。種類別に見ると、民間の賃貸にあたる民営借家(非木造)が52,746円で、こちらも全国の68,548円を大きく下回ります。

借家の種類(2023年)沖縄県全国
借家(専用住宅)全体49,379円59,656円
民営借家(非木造)52,746円68,548円
公営の借家28,312円24,961円
1畳当たりの家賃2,638円3,403円

(総務省「令和5年住宅・土地統計調査」/沖縄県企画部統計課「沖縄県結果の要点」より)

ただし注意点が2つあります。ひとつは、この数字がファミリー向けも含めた全借家の平均だということ。単身向けの1K・1DKは面積が小さいぶんこれより安く出るのが普通ですが、逆に新築・築浅の単身物件は平均を上回ります。もうひとつは、直近2018年からの5年間で家賃が8.4%上がっているという事実です。1畳当たりでは12.9%の上昇。「沖縄は家賃が安い」は今も正しいものの、その安さは目減りしています。

部屋は探しやすい。沖縄は「借りて住む」県だから

数字を見ていて面白いのは、沖縄の住宅市場が構造的に賃貸中心だという点です。

  • 持ち家率は42.6%で全国最低(全国は60.9%)。借家住宅率は50.7%
  • 住宅に占める共同住宅(アパート・マンション)の割合は60.9%で、東京都に次いで全国2位
  • 住宅の96.5%が非木造(鉄筋コンクリート造など)

つまり、県全体の半分が借家で、6割が集合住宅。単身者が借りられる部屋の絶対数が多いということです。本土の地方都市で「単身向けの物件自体が少ない」という壁にぶつかった経験がある人は、その心配はほぼ要りません。そして鉄筋コンクリート造が標準なので、台風時の安心感も違います(ただし湿気とカビ対策は別問題です)。

エリアで家賃はどれだけ動くか

同じ沖縄本島でも、那覇市の中心部と中部・北部では相場が変わります。上の試算表で車あり50,000円・車なし58,000円と差をつけたのは、この地域差を反映しています。エリア別の目安は 沖縄の家賃相場をエリア別に解説 に整理しました。北部(名護周辺)は近年の開発の影響で単身向け物件の相場が動いているので、「北部=安い」という古い前提のまま探さないでください。

単身が見落とす「家賃以外の月額」

物件情報の家賃だけで予算を組むと、必ずズレます。沖縄で上乗せされやすいのは次の3つです。

  1. 駐車場代——家賃に含まれず別料金の物件が珍しくありません。車を持つ前提なら、内見前に必ず確認を
  2. 共益費・管理費——数千円でも、12か月では数万円の差になります
  3. 入居時の初期費用——敷金・礼金・仲介手数料・火災保険・保証会社利用料で、家賃の数か月分

物件を比べるときは「家賃+管理費+駐車場代」の合計で並べるだけで、判断がぶれなくなります。

費目別に見る、単身1人分の内訳

次に、家賃以外の費目です。出発点として、全国の単身世帯の平均を置きます。

総務省「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」によると、単身世帯の1か月の消費支出は173,042円。内訳はこうなっています。

費目単身世帯の月平均(2025年・全国)
食料49,321円
住居21,667円
光熱・水道13,333円
家具・家事用品6,120円
被服及び履物4,908円
保健医療8,754円
交通・通信19,334円
教育37円
教養娯楽21,173円
その他の消費支出28,396円
消費支出 計173,042円

(総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均結果の概要」。各費目は年計を12で割った月平均額のため、合計は消費支出の額と1円ずれます)

この表を使うときは、2つの補正が要ります。ひとつは住居費。21,667円と小さく見えるのは、持ち家の単身世帯も母集団に含まれているためで、賃貸で暮らす人の実際の家賃とは別物です。もうひとつは年齢。この単身世帯の平均年齢は58.6歳で、年金生活の高齢者を多く含みます。現役世代の単身(勤労者世帯の平均年齢は43.3歳)は、外食・交際・通信にもっと使う傾向があります。

そのうえで、沖縄で上下しやすい費目を見ていきます。

食費|沖縄でいちばん覚悟が要る費目

総務省の消費者物価地域差指数(小売物価統計調査 構造編・2024年結果)で、沖縄県の「食料」は106.7で全国1位でした。全国平均を100としたときに、食料品の価格水準が6.7%高いということです。しかも沖縄県の「総合」指数は100.2(全国9位)で、その総合を押し上げている最大の要因が食料(寄与度+2.14)。沖縄の物価の高さは、ほぼ食料品でできていると言い切れる構図です。

沖縄県の物価水準(2024年・全国平均=100)指数全国順位
総合100.29位
食料106.71位
住居94.018位
光熱・水道105.016位
交通・通信97.645位
諸雑費90.947位

(総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年結果」)

一人暮らしは食費に占める外食・中食の割合が高くなりがちで、この6.7%が効いてきます。全国の単身平均49,321円に単純に掛ければ約52,600円。試算表で45,000円としたのは、県産の野菜や地元スーパーの惣菜を軸にする前提です。本土と同じ銘柄・同じ買い方を続けると、5万円台に乗ると考えてください。

電気|沖縄電力の単価で、1人分を計算してみる

電気代は、使用量が分かれば自分で計算できます。沖縄電力の規制料金(従量電灯)の単価は次のとおりです(2026年8月30日時点)。

  • 最初の10kWhまで:643.05円
  • 10kWhをこえ120kWhまで:1kWhにつき40.20円
  • 120kWhをこえ300kWhまで:1kWhにつき45.74円
  • 300kWhをこえる部分:1kWhにつき47.72円

これで単身の使用量を当てはめると、こうなります。

月の使用量電力量料金の計算月額(目安)
150kWh(春・秋のイメージ)643.05+110kWh×40.20+30kWh×45.74約6,400円
200kWh(冷房を使う月)643.05+110kWh×40.20+80kWh×45.74約8,700円
300kWh(真夏・在宅が長い月)643.05+110kWh×40.20+180kWh×45.74約13,300円

※これに燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が加減算されます。実際の請求額は上下します。

沖縄で効いてくるのは冷房期間の長さです。暖房費がほぼ不要な代わりに、冷房と除湿を使う月が長く続きます。「冬がないから光熱費が安い」とは考えないほうが無難です。切り替え手続きや新電力の選択肢については 沖縄移住の電気・ガスの切り替え を参照してください。

ガス|プロパンの価格は普通。問題は「都市ガスがほぼ選べない」こと

ここは誤解されがちな部分なので、はっきり書きます。

石油情報センター(資源エネルギー庁委託調査)の一般小売価格によると、2026年6月の沖縄県のLPガス価格は、基本料金1,950円、5m³で5,767円、10m³で9,464円。同月の全国平均は5m³で5,925円、10m³で9,697円です。つまり沖縄のプロパンガス価格そのものは、全国平均よりむしろわずかに安い

問題は価格ではなく選択肢です。沖縄では都市ガスの供給エリアが限られ、賃貸物件の大半がプロパンガス。そして一般にプロパンは都市ガスより単価が高くなります。本土で都市ガスの部屋に住んでいた人が沖縄でプロパンの部屋に移ると、「沖縄だから高い」のではなく「都市ガスからプロパンに変わったから高い」という形で負担が増えます。

単身でシャワー中心なら、月の使用量は3〜5m³程度に収まることが多く、5m³なら約5,800円が目安です。物件を決める前にガスの種類と、供給しているガス会社名を確認しておいてください。賃貸ではガス会社を入居者が選べないのが普通です。仕組みと料金の見方は 沖縄のガス事情と困った時ガイド にまとめました。

通信費|固定回線を引くかどうかを最初に決める

一人暮らしでは、光回線+スマホの二重払いが最初のムダになりやすい費目です。在宅ワークで安定した回線が要るのか、スマホのデータ容量とテザリングで足りるのか、入居前に決めてから申し込むと差が出ます。沖縄は本土と回線事情が異なる部分もあるので、選び方は 沖縄移住の通信回線ガイド を先に読んでおくと迷いません。

車|単身の家計を左右する最大の変数

沖縄の単身家計で、いちばん大きく振れるのが車です。

沖縄本島には那覇周辺のモノレール以外に鉄道がなく、多くのエリアでバスが主な公共交通になります。勤務先と住まいの組み合わせによっては、車なしの生活が成立しないこともあります。逆に、那覇市の中心部でモノレール沿線に住み、職場も沿線なら、車を持たない選択は十分に現実的です。判断材料は 沖縄移住に車は必須?エリア別の必要度 にまとめました。

車を持つと、月いくら増えるのか

車両代を除いた維持費だけを、公表データから積み上げます。

ガソリン代——資源エネルギー庁の石油製品小売市況調査(2026年8月24日調査)によると、沖縄のレギュラーガソリンは1リットル178.7円で、全国平均169.9円を8.8円上回っています。燃費15km/Lの軽自動車で計算すると、

  • 月600km走る場合:40L×178.7円=約7,100円
  • 月1,000km走る場合:約66.7L×178.7円=約11,900円

沖縄のガソリンには本土復帰にともなう税の軽減措置があるのに、店頭価格は全国平均より高い。この「ねじれ」の背景は 沖縄のガソリンはなぜ高い? で扱っています。

なお、県内でも市町村によって価格差があります。沖縄県の県内石油製品価格調査(2026年7月27日調査)では、レギュラーの市町村平均が那覇市174.2円に対して名護市158.0円。最も高い南風原町182.0円と、最も安い糸満市など156.0円のあいだには26円の開きがありました。通勤ルート上に安いスタンドがあるかどうかは、意外と効きます。

そのほかの維持費(月割りの目安)

項目月額の目安備考
ガソリン7,000〜12,000円走行距離と燃費次第
駐車場0〜10,000円物件に付帯か別契約かで大きく変わる
任意保険4,000〜8,000円年齢・等級・補償内容で変動
自動車税・車検の積立5,000〜7,000円軽自動車か普通車かで差
小計約16,000〜37,000円車両代・ローン・リース月額は別

試算表で30,000円としたのは、この幅の中央よりやや上——駐車場が別料金で、そこそこ走る想定です。ここに車両代が乗ります。中古を一括で買えば月々の支払いはゼロですが故障リスクを自分で持つことになり、カーリースなら初期費用を抑えられる代わりに月額が固定で発生します。5年総額での比較は 沖縄移住の車はリース?中古購入? にまとめました。

手続きで1つだけ、沖縄ならではの点

沖縄県警察によると、軽自動車は保管場所(車庫)証明の申請が不要ですが、使用の本拠の位置が那覇市または沖縄市にある場合は、保管場所の届出が必要です(2026年8月5日更新の案内)。普通車は県内でも原則として車庫証明(保管場所証明)の申請が必要で、手続きは保管場所を管轄する警察署で行います。移住直後に車を買うなら、住むエリアによって手続きが変わる点だけ頭に入れておいてください。

収入とのバランス|「暮らせる」と「貯まる」は別

支出を積んだら、収入と突き合わせます。ここを飛ばすと、移住1年目で貯金が減っていることに気づきます。

沖縄の賃金水準は、全国の8割強

沖縄県企画部統計課「毎月勤労統計調査地方調査」の2026年5月分(事業所規模5人以上・調査産業計)によると、労働者1人あたりの現金給与総額は次のとおりでした。

2026年5月分(5人以上)沖縄県全国全国比
現金給与総額256,317円311,448円82.3%
きまって支給する給与249,903円295,908円84.5%
所定内給与233,457円275,919円84.6%

(単月の結果です。月によって変動するので、傾向としてご覧ください)

額面25万円台なら、社会保険料と税を引いた手取りはおおむね20万円前後が目安です。先ほどの試算(車あり約188,000円)を当てはめると、手元に残るのは月1万〜2万円。「暮らせる。ただし、何もしなければ貯まらない」——これが沖縄の単身家計のリアルな姿です。なぜ沖縄の賃金が全国下位に位置し続けるのかは 沖縄の給料・最低賃金はなぜ低い? で構造から解説しています。

最低賃金水準の仕事で、一人暮らしは成立するか

沖縄県最低賃金は時間額1,023円(2025年12月1日発効)です。なお2026年度の改定は審議が続いており、2026年8月30日時点で沖縄県の改定額は確定していません。国の中央最低賃金審議会が示した目安どおり(沖縄が属するCランクで56円引き上げ)なら1,079円になりますが、確定額は必ず最新の公表で確認してください。

現行の1,023円でフルタイム(1日8時間・月20日)を計算すると、額面で163,680円。手取りは13万円台になります。この収入で車ありの生活費18万円台は成り立ちません。最低賃金水準の仕事で単身移住するなら、「車を持たないで済むエリアに住む」が事実上の前提条件になります。逆に言えば、車が要るエリアで働くなら、その分だけ賃金の下限を上げて仕事を選ぶ必要があります。仕事を先に決める手順は 沖縄移住の転職、最低賃金が低い背景は 沖縄の最低賃金はなぜ全国最低? をどうぞ。

家賃の上限を決める考え方

一般に家賃は手取りの3割以内が目安とされますが、沖縄では「家賃+駐車場+車の維持費」で3割以内と読み替えたほうが現実に合います。手取り20万円なら、住まいと移動で6万円まで。車を持つなら家賃は3万円台後半〜4万円台、車を持たないなら5万円台後半まで出せる、という組み立てになります。

単身移住の順番は、これだけ守る
①仕事(収入の下限を確定)→ ②車の要否(エリアの条件が決まる)→ ③住まい(家賃の上限が決まる)→ ④引っ越し(荷物量を決める)

この順番を崩して「海の見える部屋」から決めると、通勤に車が必要になり、家賃と車の二重負担で最初の1年が苦しくなります。順番を守るだけで、失敗の大半は避けられます。

部屋探しと引っ越し|単身だからこそ効くポイント

荷物を減らすほど、引っ越し代は下がる

本土から沖縄への引っ越しは、荷物の多くが海上輸送になります。距離ではなく荷物の量と時期で金額が決まる世界なので、単身は圧倒的に有利です。冷蔵庫・洗濯機・ベッドを運ぶか現地で買い直すかで、見積もりが大きく変わります。時期の選び方や見積もりの取り方は 沖縄の単身引っ越しを安くする方法 に、手続きの順番は 沖縄への引っ越しでやること全リスト にまとめています。

内見でチェックしたい、沖縄ならではの5点

  1. ガスの種類——プロパンか都市ガスか。会社名まで控える
  2. 駐車場の有無と料金——家賃込みか別か。2台目は空きがあるか
  3. 風通しと日当たり——冷房費と、カビの発生しやすさに直結します
  4. 結露・カビの跡——鉄筋コンクリート造は気密性が高く、湿気がこもりやすい
  5. 台風時の環境——雨戸・シャッターの有無、飛来物のリスク、停電時の備え

台風の備えは単身でも必要です。停電と断水に備える最低限は 沖縄の台風対策と備え にまとめました。

お金以外の「続くかどうか」も見ておく

単身移住でつまずく理由は、家計だけではありません。人間関係がゼロの状態から始まるぶん、地域とのつながりをどう作るかは早めに考えておくといい論点です。沖縄には模合(もあい)をはじめとする独特の人づきあいの文化があります(→沖縄の模合とご近所づきあい)。女性の単身移住で気をつけたい住まい選びの視点は 沖縄移住は女一人でも可能 に、移住が続かなくなる典型は 沖縄移住「3年の壁」とは にまとめています。

単身移住でつまずきやすい5つ

  1. 家賃の安さだけで郊外を選ぶ——車が必須になり、浮いた家賃以上に車代がかかる
  2. 先に部屋を決めて、あとから職場が遠いと気づく——沖縄の朝夕の渋滞は本土の感覚では読めません
  3. 食費を本土と同じ感覚で見積もる——食料の物価水準は全国1位。買い方を変えないと必ず超えます
  4. 初期費用と引っ越し代を、生活費とまとめて考える——移住直後は貯金がいちばん薄い時期です
  5. 帰省費用を家計に入れていない——年に何往復するか×繁忙期の航空券は、移住後に新しく生まれる固定費です

つまずきの全体像は 沖縄移住で後悔・失敗しないために、暮らしを先に試す方法は 沖縄お試し移住のやり方 をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 沖縄の一人暮らしは、手取りいくらあれば足りますか?

生活費の目安は月17万〜19万円です(本記事の試算・車の有無で変動)。無理なく暮らすなら手取り20万円前後、車を持たず家賃を抑えるなら手取り17万円台でも成立します。沖縄県の現金給与総額は1人あたり256,317円(2026年5月分・事業所規模5人以上)で全国の82.3%なので、収入は本土基準より低く見積もっておくのが安全です。

Q2. 沖縄の家賃は本当に安いのですか?

統計上は安いと言えます。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では、沖縄県の借家(専用住宅)の1か月当たり家賃は49,379円で、全国の59,656円を1万円以上下回りました。ただし2018年からの5年で8.4%上昇しており、那覇市の中心部など人気エリアは平均より高くなります。エリア別の目安は 沖縄の家賃相場をエリア別に解説 をご覧ください。

Q3. 一人暮らしなら、車なしで暮らせますか?

エリア次第です。那覇市の中心部でモノレール沿線に住み、職場も沿線なら車なしは十分に現実的で、月3万円前後の固定費を丸ごと省けます。一方、中部・北部や郊外の職場に通うなら車が事実上の前提になります。判断材料は 沖縄移住に車は必須? にまとめました。

Q4. 光熱費は本土より高くなりますか?

費目によります。消費者物価地域差指数(2024年結果)では沖縄の「光熱・水道」は105.0で全国16位と、やや高い水準です。電気は冷房を使う期間が長いぶん夏場が膨らみやすく、ガスは大半の賃貸がプロパンです。ただしLPガスの価格自体は全国平均よりわずかに安く(10m³で沖縄9,464円・全国9,697円/2026年6月)、「沖縄だから高い」というより「都市ガスが選べないから高くなる」という構図です。

Q5. 仕事を決めてから移住するべきですか?

単身なら、なおさら決めてからをおすすめします。収入が途切れると、家賃・車・食費という固定費が貯金から直接引かれ続けるためです。県外在住のまま選考を受ける方法や、移住支援金と就職の関係は 沖縄移住の転職 に時系列でまとめています。

Q6. 最初にいくら用意しておけば安心ですか?

初期費用(引っ越し代+賃貸の契約金+家具家電+車の準備)に加えて、生活費の数か月分を持っておくのが基本です。単身の生活費を月18万円とすれば、3か月分で54万円。仕事が決まっていない状態で移住するなら、さらに厚めに見ておく必要があります。内訳ごとの考え方は 沖縄移住の費用は総額いくら? をご覧ください。

まとめ|沖縄の単身生活は、「家賃で浮いて、車と食費で戻る」

  • 生活費の目安は月17万〜19万円。全国の単身世帯平均173,042円(2025年平均)と大きくは変わらない
  • 家賃は明確に安い。沖縄の借家の1か月当たり家賃は49,379円(全国59,656円)。持ち家率は全国最低で、共同住宅の割合は全国2位=単身向けの部屋は探しやすい
  • 浮いた家賃を食べるのが。維持費だけで月1.6万〜3.7万円、ガソリンは1L178.7円(2026年8月24日調査・全国169.9円)
  • 食料の物価水準は全国1位(指数106.7)。買い方を変えないと食費は5万円台に乗る
  • 電気は沖縄電力の単価から自分で計算できる。200kWhで約8,700円(燃料費調整・賦課金別)
  • LPガスの価格自体は全国平均並み。負担が増えるのは都市ガスが選べないため
  • 収入は全国の8割強(現金給与総額256,317円・2026年5月分)。暮らせるが、設計しないと貯まらない
  • 順番は仕事 → 車の要否 → 住まい → 引っ越し。ここを崩さない

一人暮らしの沖縄移住は、家族での移住より圧倒的に身軽です。荷物は少なく、住み替えもしやすく、合わなければ引き返す判断もできます。だからこそ、最初に1人分の数字を紙に書いておくこと——それだけで、移住後に慌てる場面はかなり減ります。この記事の試算表を自分の条件で書き換えるところから始めてみてください。

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出典・参考

  • 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」(単身世帯の消費支出173,042円・平均年齢58.6歳/費目別内訳=食料49,321円・住居21,667円・光熱・水道13,333円・家具家事用品6,120円・被服4,908円・保健医療8,754円・交通通信19,334円・教養娯楽21,173円・その他28,396円/単身勤労者世帯の実収入386,791円・平均年齢43.3歳)(総務省統計局/2026年8月30日確認)
  • 沖縄県企画部統計課「令和5年住宅・土地統計調査 沖縄県結果の要点」(令和7年3月31日公表。借家の1か月当たり家賃49,379円・全国59,656円/民営借家(非木造)52,746円・全国68,548円/公営の借家28,312円/1畳当たり2,638円・全国3,403円/2018年比8.4%増/持ち家率42.6%で全国最低・借家住宅率50.7%/共同住宅60.9%で全国2位/非木造96.5%)(沖縄県/2026年8月30日確認)
  • 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果」(令和7年6月27日公表。沖縄県=総合100.2・食料106.7で全国1位・住居94.0・光熱水道105.0・交通通信97.6・諸雑費90.9で全国最低/総合への食料の寄与度+2.14)(総務省統計局/2026年8月30日確認)
  • 沖縄県企画部統計課「毎月勤労統計調査地方調査(令和8年5月分)」(令和8年7月31日公表。事業所規模5人以上・調査産業計=沖縄の現金給与総額256,317円・全国311,448円・全国比82.3%/きまって支給する給与249,903円・所定内給与233,457円)(沖縄県/2026年8月30日確認)
  • 沖縄電力「電気料金単価表(規制料金・従量電灯)」(最低料金643.05円/10〜120kWh 40.20円・120〜300kWh 45.74円・300kWh超 47.72円、いずれも税込。燃料費調整額・再エネ賦課金は別)(沖縄電力「規制料金(特定小売供給約款)料金単価表」PDF/2026年8月30日確認)
  • 資源エネルギー庁「石油製品小売市況調査(都道府県別)」2026年8月24日調査(委託先:一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター。沖縄のレギュラーガソリン178.7円/L・全国169.9円/L)(資源エネルギー庁/2026年8月30日確認)
  • 沖縄県「県内石油製品価格調査・小売価格調査(令和8年度)」(令和8年7月27日調査。レギュラーの市町村平均=那覇市174.2円・名護市158.0円・南風原町182.0円・糸満市156.0円・本島計165.3円。抽出調査のため全市町村・全店舗を調査したものではありません)(沖縄県/2026年8月30日確認)
  • 石油情報センター(資源エネルギー庁委託)「一般小売価格 LP(プロパン)ガス」2026年6月(沖縄県=基本料金1,950円・5m³ 5,767円・10m³ 9,464円/全国=5m³ 5,925円・10m³ 9,697円。いずれも基本料金・消費税込み)(石油情報センター/2026年8月30日確認)
  • 沖縄県「沖縄県最低賃金」(時間額1,023円・令和7年12月1日発効)(沖縄県/2026年8月30日確認)
  • 厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」(令和8年7月28日答申。沖縄が属するCランクの目安は56円引き上げ。沖縄県の改定額は2026年8月30日時点で未確定)(厚生労働省/2026年8月30日確認)
  • 沖縄県警察「自動車保管場所(車庫)証明手続き」(2026年8月5日更新。軽自動車は車庫証明の申請不要、ただし使用の本拠の位置が那覇市または沖縄市にある場合は保管場所の届出が必要。普通車は原則として保管場所証明の申請が必要で、申請先は保管場所を管轄する警察署)(沖縄県警察/2026年8月30日確認)
  • 沖縄ガス「都市ガス・LPガス供給エリア」(都市ガスの供給エリア)(沖縄ガス/2026年8月30日確認)

※本記事の試算はいずれも公表データにもとづく目安であり、住むエリア・物件・働き方・車の使い方によって大きく変わります。料金・単価・統計はいずれも記載時点のもので、その後改定されることがあります。契約・入居の前には必ず最新の公式情報でご確認ください。


─ 編集部よりひとこと ─

この記事は、公的機関の情報や現地の実態をもとに編集部がまとめています。 移住支援金などの制度や家賃・物価の相場は変わる場合があるため、最終的な判断は必ず各自治体の窓口や公式情報でご確認ください。

この記事を書いた人

沖縄移住ライフ編集部

沖縄への移住と沖縄での暮らしを、現地目線でまとめる実用情報メディアです。 引越し・住まい・車・仕事・子育て・離島まで、あこがれと現実のギャップを埋める情報をお届けします。 「沖縄で暮らす、を現実にする。」をテーマに発信中。

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